2012年12月19日水曜日

自問自答(スーダン編)

スーダンに来て1ヶ月が過ぎました。

今日は少し真面目な内容になってしまいますが勘弁してください。


ここに来て1ヶ月、アブダビとはまったく違う住環境、仕事環境に正直戸惑っています。

自分はここになにをしにきたのだろうか?
本当にアブダビから移ることを決断してよかったのだろうか?

この1ヶ月毎日のように自問自答しました。

また、はっとすると職場でアブダビの影を毎日追っている自分がいます。

二言目には「前の公館では・・・」

といってしまう自分がいるのです。

正直、この一ヶ月でやめようと思ったことは数え切れません。理由は新しい家では水漏れなどの問題が多発し、住環境が整っていないのに夜11時まで毎日のように残業を行っていた状況に加え、なによりも自分が仕事を行っている意義が全く見出せなかったことがつらかった。

今までの人生で味わった中で一番、精神崩壊に近かったと感じています。

アブダビの大使館では日本人の生活産業に不可欠な石油、天然ガスを確保したり、日本の技術を売り込む歯車の一部として、ある一定の満足感を覚えていたし、自分の給料が税金から出ていることに違和感がなかった。

しかし、スーダンの主要な業務は「支援」である。しかし、行っている「支援」が本当にこの国の人のためになっているのだろうか?ましてやそのお金を拠出している日本国民にどのような利益があるのだろうか?と考えると心が痛い。

何を隠そう、明確には開発支援を行いたかったわけではないが、世界の困っている人を助けたいと大学時代に思っていた。

いざ現実にその現場を見ると困っている人を助けるというよりかは、「仕事がなくて困っている支援関係者の雇用作り」といった側面の方が大きいように感じる。

ただ、本を読むとこういった問題は10年前から一向にかわっていない。

しかし、自分が新しいシステムの代案はないし、拠出するお金もないので文句に言える立場ではない。

また、それが自分にとってもどかしい。

1つわかったのは今の支援体制には地域政治や地元の人の人間性、部族間のパワーバランスの理解、プロジェクトの時間、長期的な資金が足りていないことだ。



ただ、ここにきたのは悪いことばかりではない。
館員がみんなそれぞれの専門性が高く、尊敬するところが多い。そして自分が取るに足りない存在であることが再認識できたこと。また一人で考える時間がまた確保できるようになったことはよかったと思う。

非常にまとまりのない文章になってしまったが最後にさだまさしの「風に立つライオン」の歌詞にでてくるように

「僕はやはりきてよかったと思っています。辛くないと言えば嘘になるけど幸せです。」と言えるようになってからここを旅立ちたいと思います。

さて私はここで何かを手にいられるのでしょうか。続く・・・のかな??

5 件のコメント:

  1. こんにちは、はじめまして。
    たすくちゃんさんのブログ、こっそりと拝見していましたが、特に今年の記事はスーダンでの生活やお仕事のことなど、大変私にとって興味深い投稿も続いており、今回初コメントをしてみました^^

    私はエジプトにてアラビア語留学をしています。あと1年くらいはエジプトで留学を続けていこうと考えているんですが、将来のビジョンが全く見えない不安を少し感じてもいます。

    そんななかで、ひとつのオプションとして、大使館の派遣員の仕事も留学後の活動として視野に入れていて、このブログで大使館の仕事に格闘(という言葉が妥当かわかりませんが)しているたすくちゃんさんの記事で、さらに大使館の派遣員の仕事に対する興味が強くなってきています。

    このブログを読む前は、大使館の仕事に対して、事務的で作業的なものというイメージを抱いていましたが、
    ブログを読んだあとでは、自分のやる気次第でとても幅広い活動や、フレキシブルな仕事ができる、やりがいのある仕事というイメージに変わりました。(あくまでイメージですけどね笑)

    現在のスーダンでのお仕事は大変そうですが、たすくちゃんさんの活動が、スーダンと日本にとってプラスなものになるといいですね。インシャアッラー。

    失礼しました。

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    1. 読んでいただいている方がいると大変うれしいです。励みになります。
      さて、コメントをいただいた件ですが、どうやら私のブログに紛らわしい点があるようです。

      支援に関してですが、広報を行っている関係上何個か会議に付き添いで参加する程度で別に私が仕事をしているわけではありませんし、毎日7割以上、ひじょーーに機械的に配車やホテル、飛行機のブッキングにまい進しています。
      なので事務的で作業的であるイメージは正解ですし、大使館全体の業務がそのイメージ通りです。

      将来のビジョンに迷われていて、アラビア語を使った仕事をしたいのであれば、やはり外務省の専門職か国Ⅰの勉強をされるのがいいと思います。
      あるアラビストの方には「やりたいことがあればしかるべき立場にいなければならないよ」と言われましたし、キャリアの方には「早く(派遣員を)辞めて(外専の)勉強をしなさい。私が見てきた優秀な派遣員ほどつぶれているから言っているんだ!」とその方の離任前の1週間言われ続けました。

      確かに今切実にその言葉の意味がわかるので優秀な方ほど派遣員をやることを勧めることができません。なぜなら、若い間の3年をキャリアにならない派遣員をやっていまうと自動的に日本社会のラインからはずされてしまうからです。

      また、私の場合は上司に恵まれていて自分の範囲を超えないレベルでやりたいことがあればとめはされませんでしたが、同期の派遣員からは上司から「派遣員に全く戦力と考えていない」と面と向かっていわれたなどと聞きます。

      ただ、弱い立場から組織を見ることは今後の人生において非常に有意義だと思いますし、派遣員は中小規模の公館であれば現地職員のマネージメントなどにある程度口を出さしてもらえるのでその点は面白いかと思います。

      私は学もない一介の派遣員に過ぎませんのでたいしたことは言えませんが、各公館の派遣員業務について(それぞれで違います)や、アラビストの仕事などについて詳しい情報がほしいのであれば適切な人に取り次ぐか、リサーチを行いますので遠慮なく聞いてください。可能な範囲でお答えしたいと思います。

      インシャアッラー

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    2. 丁寧なご返信ありがとうございます。

      派遣員で経験を積んでから…と考えていましたが、その先に外交官を考えているならば、外専の勉強に当てた方がいいんですね。

      まだ自分の中で、外専を受けるかどうか定まっていないのですが、一つの選択肢として、外専を受けることも、今検討しています。

      ただ、日本の企業への就職活動も同時進行で行おうと思っているので、就職活動を通して外専に絞るか、企業就職にするか、または進学するかを決めようと思っています。
      今はまだ、留学をさらに1年近く続けようと思っていますので、なかなか自分の意思が定まらない状況ですが、留学中にエジプトに進出している日本企業への訪問や、大使館等の要人の方々とのコネクションを持てるようなアクションを積極的にしていこうと思います。

      リサーチのご協力大変ありがたいですが、今は自分のリサーチすら十分ではないので、自分の力でいろんな情報を集めた後、そこから新たな疑問等が出てきましたら、ご協力をお願いさせていただくかもしれません。
      大変親切なご返事ありがとうございました。

      ブログで、お仕事に頑張っている姿を読んで、私も頑張らねば!といつも励みにしています^^
      今後もブログの更新楽しみにしています。

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  2. ひさしぶりー。アラビーの若杉です。ふらふらしてる私と違ってがんばってますねー。スーダンにいるんだね。ちょっと聞きたいことがあるので、前のPCアドレスのほうにメールしました。時間があるときによろしく。

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    1. 久しぶりやね。元気?
      私のほうがふらふらしてますよ(現にこんな立場で二カ国目やし・・・)
      メールの件了承しました。調べ次第返信します!

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